肌の調子がなかなか安定しない—
乾燥・皮脂・毛穴・ニキビ。
全部が少しずつ絡み合って、
スキンケア選びはまるで出口のない迷路のようでした。
「自分に合うって、どういうこと?」
「合わない成分って、どれのこと?」
そんな疑問が頭をよぎり始めたとき、
私はふと思ったんです。
「だったら、自分で作ればいいんじゃない?」
成分をひとつひとつ選び、
自分の肌にとって本当に必要なものだけで
化粧水を作ってみよう——。
そう決めたのが、すべての始まりでした。
きっかけ
ある日、愛用していた化粧水の成分を改めて見直したとき、
「あれ、この成分、
肌がピリついた時期に使っていたのと同じかも」
と感じました。
そこから始まったのが、成分調査の旅でした。
ドラッグストアに行って、
売れている商品の成分表を
片っ端から見て回りました。
すると、ある共通点に気づき始めます。
なんか、、、同じ
難しいカタカナがいっぱい……。
敏感肌用のスキンケア商品を
中心に見て回ったけれど、
やっぱり、なんか、、、
同じような成分ばっかりじゃない…?

「これじゃ、何が良くて、
何が悪いのか分からん!」
そんなモヤモヤから、
「自分でちゃんと理解したい」
「ちゃんと選べるようになりたい」
と思うようになり、
成分について勉強を始めました。
「なぜこの成分が入っているのか?」
「どんな役割があるのか?」
「自分の肌はどう反応しているのか?」と…
一つひとつ照らし合わせていく中で、
自分の肌に必要なものと
不要なものが少しずつ見えてきました。
肌に合わない成分は意外にも多く、
市販品の多くが、
“できるだけ多くの人にとって無難”
であることを重視して設計されている
ということにも気づきました。
その結果、
肌への本質的なやさしさや、
自分自身の肌にとって必要な成分には、
なかなか出会えていなかったーー。
30年以上スキンケアを続けてきたのに、
その“出会い”がなかったことに
ようやく気づいたのです。
市販品に感じた限界
たとえば…
- グリセリンが合わないことがあるのに、ほとんどの商品に含まれている
- 「敏感肌用」と書かれていても、香料やアルコールが意外と入っている
- コストの関係か、“それっぽい”安価な成分が使われていることが多い
- 本当に必要だと思える成分は、ごくわずかしか配合されていない
巷で「すごく効く!」と
話題になる商品があまり存在しない理由も、
成分を学んでいくうちに
納得できるようになりました。
でも、だからこそ——
とても残念だったんです。
これまで私は
「効くかもしれない」と信じて
時間もお金もかけて
スキンケアを頑張ってきたのに。
「これじゃ、自分の肌が本当に求めているケアができない」
そう感じた瞬間、
私の中でスキンケアの捉え方が変わりました。
“選ぶ”ものから、“作る”ものへ。
自作を始めてみて感じたこと
そもそも、私の肌は
全くと言っていいほど、保水しない(出来ない?)肌。
美容部員さんが、
「手で馴染ませて」
「浸透するまでたっぷりと」……
なんてアドバイスを受けても、正直、
「浸透」を実感したことがなかったんです。
(※それもそのはず。保水させるための
「下準備」が整っていなかった…
というのはまた別の機会にお話しします)
初めての化粧水作りは、
まるで理科の実験のようでした。
精製水をベースに必要なものだけを入れた化粧水。
防腐剤は使いたくなかったので最小限の量で。
香料も、刺激も、一切なし。
作った化粧水を肌にのせた瞬間、
「あ、これだ」と思えるやさしさがありました。
ピリつかない。重くない。
でも、確かに作用している感じ。
何より驚いたのは、
テクスチャーや香りではなく、
“肌が必要としているもの”がちゃんと届いている、
そんな感覚を初めて味わえたことです。
そもそも肌にはバリア機能があり、
どんな成分も角質層までしか浸透しない。
だからこそ、
よく見る宣伝広告文の様な「スッと入っていく」
といった表面的な感覚ではなく、
人間の体を構成する水分と同化するような感覚。
まるで、水を含んだ肌がふくらみ
毛穴が目立たなくなり、キメが整ったような変化を
使い始めて1週間ほどで実感しました。
それは即効性ではなく、
じわじわとした“肌の応答”でした。
でも、これまで
どんな化粧水でも得られなかった
実感だったんです。

肌を育てる手応え。これは、終わりのない旅の始まり。
感覚に感動したものの、
これはまだ“完成”ではありません。
しばらく使ってみながら、
少しずつ配合バランスを変えてみたり、
微調整を重ねて実験のように続けています。
今までの私は
化粧水や美容液の後、
べったりとクリームを塗って蓋をする…
なんていうより、もう、
“蓋の上にとどめの漬物石”を置いて、
顔がべたべたになるまで保湿すれば完璧!
と思っていました(笑)
でも、今
私が見つけたスキンケアは
それとは根本的に異なる
本質的なケアだと感じています。
私の感覚では、
「保湿をしたら蓋」という考え方ではなく、
肌の自然治癒力を引き出しながら、
“肌が落ち着く感覚”を
育てていくような状態を目指しています。
化粧水の配合って面白くて、
ほんの少し違うだけでも
全然違うものになったりするんですね。
ちょっと変えただけでベタついたり、
保湿力が物足りなかったりすることもあります。
けれど、少しずつ調整していくことで、
確実に“肌が落ち着く感覚”に近づいています。
たとえば、ある時は
「水分が飛びやすい」と感じたので
ヒアルロン酸の濃度を少し上げてみたり、
またある時は
「肌の表面がつっぱる」と感じたので、
保湿成分を見直したり……。
「自分の肌は、自分で守る」
そう思えるようになってから、
スキンケアは広告に振り回されるものではなく
“ケア”という愛着のある時間になりました。
まとめ
化粧水を手作りしようと思った理由は、
単に「成分が合わない」からではなく、
「本当に必要なものだけで肌をケアしたい」
という想いからでした。
もちろん、
誰もが化粧水を自作する必要はないと思っています。
でも、もし肌に悩んでいるなら、
こんなふうに
“自分で肌に向き合う方法”もあるんだ
と知ってもらえたら嬉しいです。
次回は、
私が普段使っている化粧水レシピについて
詳しくご紹介しますね!
今回もお読みいただき、ありがとうございました!
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