前回の記事では、
ほこりや花粉、黄砂が肌に付着することで
炎症を引き起こしバリア機能が低下する。
そして
乾燥やかゆみなどの肌トラブルにつながる。
ということをまとめました。
でも私はふと疑問に思いました。
排気ガスやPM2.5って、
花粉や黄砂と同じように肌に悪影響を与えるの?
それとも違う仕組みなの?
私も正直、よく知らなかったので、
調べてみることにしました。
すると、驚くことに、
肌へのダメージの“質”が
明らかに違うことが分かりました。
今回は排気ガス・PM2.5が肌に与える
影響について、お話します。
Contents
花粉・黄砂と排気ガス・PM2.5、何が違う?
まず前回のおさらいです。
花粉や黄砂の肌への影響は主に以下の通りでした。
- 花粉はアレルゲンたんぱく質を含み、肌の免疫細胞を刺激して炎症を起こす
- 黄砂は砂の粒子そのものですが、重金属や汚染物質を運んで肌表面を刺激する
- 粒子が角層や毛穴に入り込むことでバリア機能が低下し、乾燥や赤み、かゆみが生じる
これらは、いわば
「バリア破壊型」のダメージ です。
目に見えてかゆい、赤くなる、乾燥する──
といった症状に現れやすいのが特徴です。
一方で
排気ガスやPM2.5は、肌の奥に入り込みやすく
酸化ストレスを引き起こすタイプのダメージ
のようなんです。

排気ガス・PM2.5に含まれる主な物質
- 多環芳香族炭化水素(PAHs)
- 窒素酸化物・硫黄酸化物
- 微量の金属粒子(鉄、鉛、カドミウムなど)
これらは、肌に付着するだけでなく
紫外線と反応すると
活性酸素(ROS)を発生させます。
活性酸素は少量なら免疫防御に役立ちますが
過剰になると細胞を傷つける
「酸化ストレス」を引き起こします。
活性酸素についてはまた後日まとめたいと思います!
肌の酸化とはそもそも何?
酸化という言葉を聞くと
鉄が錆びる、リンゴが茶色くなる
といった現象を思い浮かべる方も多いと思います。
実は肌の中でも同じことが起きているんです。
紫外線や排気ガス、PM2.5などの
刺激によって活性酸素が増えると、
肌細胞や皮脂が酸化してしまいます。
これが進むと以下のような影響が出ます。
- DNAや細胞膜を傷つける
- コラーゲンやエラスチンを分解 → シワ・たるみの原因
- メラノサイトを刺激 → シミや色素沈着の増加
私は以前、
糖化と酸化の違いがよく分からなかったのですが
調べてみて納得しました。
- 糖化➔
体内で余った糖がタンパク質を”焦がす”現象 - 酸化➔
外からの刺激によって肌が”錆びる”現象
両方とも肌に負担をかけるけれど
性質が異なるのです。
前回の記事で触れた
糖化や紫外線によるダメージともこの酸化は重なるため
肌老化を加速させる要因のひとつになります。
花粉・黄砂 vs 排気ガス・PM2.5、肌への影響の比較
種類 | 主な原因物質 | 肌への影響 | 特徴 |
---|---|---|---|
花粉・黄砂 | 花粉アレルゲン、重金属や硫酸塩を含む黄砂 | バリア破壊、炎症、乾燥、かゆみ | 一時的に荒れる・敏感になる |
排気ガス・PM2.5 | PAHs、窒素酸化物、微量金属 | 酸化ストレス、シミ、シワ、たるみ、慢性的炎症 | 長期的に老化を進める |
こうして比べると
両方とも肌に悪影響を与えるものの
「どのようにダメージを与えるか」が
異なることが分かります。
花粉や黄砂はバリア破壊型
排気ガスやPM2.5は酸化ストレス型
ということですね!
微粒子の大きさと肌への浸透性
粒子の大きさも影響の違いに関係します。
- 花粉 → 20〜40μm(毛穴より大きいので肌表面に付着しやすい)
- 黄砂 → 2〜4μm
- PM2.5 → 2.5μm以下(毛穴より小さいので浸透しやすい)
PM2.5は花粉や黄砂よりも小さいため
肌の奥の角層や毛穴に入り込みやすく
炎症や酸化ストレスを引き起こすリスクが高いのです。
排気ガス・PM2.5から肌を守る方法
ここまでの事実を知って、私は
肌荒れや老化を防ぐためには、
付着させないこと&付着させたら早く落とすことが大切
ということに気づきました。
具体的には以下の対策が有効です。
基本の対策
- 帰宅後はなるべく早く洗顔(毛穴レベルの微粒子も落とす)
- 衣服や髪に付いた微粒子は室内に持ち込まない
- 空気清浄機で室内の微粒子を減らす
酸化ストレス対策
- 日焼け止めの使用 → 紫外線とPM2.5のダメージ増幅を防ぐ
- 抗酸化スキンケア → ビタミンC誘導体、ナイアシンアミド、ポリフェノールなど(次回記事で詳しく紹介予定)

調べて分かったこと
私自身、春先の肌荒れ=花粉や黄砂のせいだ
と思い込んでいました
でも実は
目に見えない排気ガスや
PM2.5も同時に影響していると分かりました。
しかも、これらは
気づかないうちに肌の奥で酸化ストレスを引き起こし
シミやシワとして後から現れるのが厄介なところです。
前回の記事と比べると、
- 花粉・黄砂 → 今すぐ荒れるタイプ
- 排気ガス・PM2.5 → 将来の肌老化を加速させるタイプ
という違いがあるんですね。
まとめ
- 排気ガスやPM2.5は「酸化ストレス型」の肌ダメージを引き起こす
- 花粉や黄砂は「バリア破壊型」の肌ダメージ
- 両方が重なると春先は特に肌の負担が大きい
- 肌荒れだけでなく、シミやシワなどの老化リスクもある
- 基本の洗顔・日焼け止め・抗酸化ケアが予防の鍵
私はこの記事を書く過程で
肌荒れや老化の原因が
「目に見えるものだけではない」ことを改めて実感しました。
そして
知識を持つことで
日常のちょっとした工夫で肌を守れるんだと納得できました。
次回は、具体的に
どの抗酸化成分が肌を守るのか。
食品やスキンケアの視点で
詳しくまとめていく予定です。
春先の肌トラブルや老化が気になる方にとって
少しでも役立つ情報になれば嬉しいです。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!
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